このブログに来てくれた方には、何となく伝わっていると思いますが、私はとってもアラブ系の感じに興味があるんです。
興味をもったキッカケは、ちょっと、あまのじゃくなんですが・・・。
今、日本人の多くが『中東』とか『イスラム』とか『アラブ』を、オートマチックに怖がる傾向が強いからです。
多くはありませんが、私がアメリカ留学時に出会ったアラブ系の人々は、とっても良い方ばかりでした。
だから私は逆に、『アラブ人』は良い人たちであるという印象が強いです。
なので、日本人が持っているアラブ人への偏見をなくしたいとか思いつつ、私自身も、もう少しイスラムとか、アラブについて学んでみる事にしました。
という訳で、何か行動をと思い、今回は、『東京ジャーミー』という東京・代々木上原にあるイスラム教のモスクに見学に行ってきました!
東京ジャーミーの『料理教室+見学ツアー』
私の出身地は、東京渋谷区です。
なので、渋谷区代々木上原にある、東京ジャーミーの存在も以前から知っていました。
ですが、それ以上の事は、全く知りませんでした。
そこで、今回、何かアラブ世界の事を知れるのではと、初めてホームページを覗いてみたところ・・・!?
ちょうど、9月17日に『料理教室+東京ジャーミー見学ツアー』というのが行われるのを発見したのです。
私はアラブ系の料理が好きで、新宿のトルコ料理屋はもちろん、ケバブなども良く食べます。
そして、このイベントはランチを、その場で食べられて1000円というので、トルコ料理屋に行くより安くてお得な感じです。
でも、どんな人が参加するのかとか、ちょっとドキドキする感じはありました。
それでも、食への興味にも背中を押されて、参加する事にしてみる事にしたんです。
東京ジャーミーで、肉団子入りヨーグルトスープを習った
当日、料理教室に参加すると、こんなに大勢の人が集まっていました。
集まっている人は、割と高齢な女性が多かった印象です。
ちょっとアウェー感を覚えながらも、シェフに『肉団子入りヨーグルトスープ』の作り方の話をよく聴きました。
この料理教室では、単純に料理の作り方を説明するだけでなく、イスラム文化についての説明もしていました。
それは、有名な豚肉やお酒を飲ま無い事、あるいは、ハラール食品についてです。
※ハラール食品について知りたい方は、東京ジャーミーの説明を参考にしてみてください。
その後、参加者全員で、今回、シェフがレシピを紹介してくれた『肉団子入りヨーグルトスープ』+ご飯+デザートを食べました。
味は、思った通り、とても美味しかったです。
スープは、お肉は脂身の少ない牛肉を使っているので、見た目より、とてもあっさりしている味です。
また、ヨーグルトを使っていると言っても、少量のため、思ったより酸味もありませんでした。
そして、ちょっと塩とバターの味がするバターライスと、イチジクを甘く煮込んだデザート(中にクルミが入ってました)も私のツボでした。
とはいえ、この肉団子入りヨーグルトスープの正式名称、テルビイェリ エキシリ キョフテは長く、名前は覚えられませんでした(笑)
でも、レシピはバッチリ覚えました!
今度、家で作ってみたいと思います。
日本最大のモスク・東京ジャーミー(代々木上原)の見学ツアー
その後、東京ジャーミーの施設を案内するツアーが始まりました。
この写真を見て、何か気づきませんか?
ちょっと、仏教の寺院や、キリスト教の教会の写真と比較してみてください。
ちょっと、これから説明したい事のために、過剰な感じの写真を選んでしまったかもしれませんが(笑)
イスラム教というのは、偶像崇拝を禁止しているんです!
だから、日本の神社仏閣や、キリスト教の教会のように、『人間』がモスク内に描かれていたり、人形が置かれていたりしないのです。
なぜ、そうかというと、イスラム教徒には序列が無いからそうなっているそうです。
神の前では、人間は平等であって、祀られるような『偉い人』というのは存在し無いというのがイスラムの考え方だそうです。
この代々木上原の東京ジャーミーに、モハメド・アリがやってきた事があるという話を聞きました。
その時も、スーパースターで大金持ちのアリも神の前では1人の人間ですから、他の参拝者も一緒になって、列になって祈りを捧げていたそうです。
モスクを実際に目で見て感じた事
イスラム教が偶像崇拝を禁止している事は、歴史の授業で習っていたので知っていました。
ですが、実際にモスクに訪れてみると、今までの私は『イスラム=偶像崇拝』という様に、キーワードとして知っていただけの知識な気がしました。
というのも、何というか、例えば日本人だと仏壇に手をあわせるという様な、何か祈る時には、祈る対象というか物理的な物があったりしますよね。
一方、イスラムの人の祈りの対象は物理的な姿を持た無い『神』であって、モスクでは皆がアザーンという祈りの声に合わせて、それぞれの人が祈っていました。
その光景を目の当たりにして、イスラムの人が偶像崇拝を禁止するという事を大切にしている理由が感覚的に少し理解できた気がしました。
16億人のイスラム教徒の心に響いた、イスラムの教え
さて、イスラム教は7世紀にできた宗教です。
そんな昔に、神の前に人が平等であるというのを、徹底的に実践したイスラム教というのは、やはり大勢の人の心に響いたそうです。
イギリスにはまだ身分は残っているし、アメリカでは数十年前まで人種差別があり、日本でも100年くらい前までは身分制度がありました。
その事を考えると、イスラム教が7世紀に中東で始まってから信者を獲得し続け、現在は16億人という世界の5人に1人までになっているのも、ちょっと納得な気がしました。
そんなお話を聞いて、東京ジャーミーを後にしようと思ったら、この日も大勢のイスラム教徒が訪れていた。
テロとイスラムについて
東京ジャーミーの料理教室と、見学ツアーを終えて、イスラムとテロについて、専門家ではないのですが、自分なりに考えた事があります。
それはイスラムが、テロに関係している印象などは、決して持つべきではないという事です。
その理由は、一部のイスラム教徒がテロを起こしているとニュースに出ている事もありますが、それが本当に本当に、ごく一部に過ぎないと思うからです。
だって、イスラム教には16億人も信者がいるわけで、そんなに母数があれば、過激な人の人数も、それなりにいて当たり前ですよね。
例えば、日本にもオウム真理教とか、ちょっと危険な団体が時々現れます。
そういう団体のせいで、もし外国人に、日本人全員がオウム真理教の様な危険な人々だと思われていたら、日本人としては嫌な気分になりますよね。
イスラム教徒の数は日本の人口の16倍もあるので、オウム真理教の16倍くらいの力を持った危険な団体が現れても不思議じゃないと思います。
そういうオウムの16倍くらいの力のある危険な団体が目立つからと、イスラム全体が危険だと周りから思われたのなら気の毒だと思います。
時々、イスラムのニュースを扱う事もあるので、そういう知識を、今後も深めていきたいと思いました。
まとめ
9月17日に東京・渋谷区代々木上原の東京ジャーミーという、イスラム教のモスクに行ってきた。
そこで、肉団子のヨーグルトスープの作り方を習い、その後に、モスクの案内をしてもらった。
肉団子のヨーグルトスープのレシピは簡単で、すぐに覚えられたが、名前は長くて覚えられなかった。
そして、後半のモスクのツアーは、とても興味深く、いろいろな事を考えさせられた。
私の特に印象に残った事は、イスラム教が身分差別をなくすために、偶像崇拝を徹底的に排除している事。
そういう人に優しいイスラムの教えを知り、一部の日本人が『イスラム=テロ』と短絡的に思っていたりする事が、とても失礼な事なんじゃないかと改めて思った。