社会人で実家暮らしをする人に対して、やたら、「自立してない」と責め立てる人がいます。
でも、そういうの聞くと、私としては「人間のクズな田舎モンって、本当にウルセーな(笑)」って、鼻で笑ってしまうんです。
そんな挑戦的な発言をする私は、何を隠そう、東京・渋谷区出身で社会人でも実家暮らし派です。
しかも、そのお陰で色々な事がショートカット出来たと思っていて、実家暮らしは、とても賢い方法だと誇りを持っています。
だから、可能であるなら、むしろ社会人になってからも、なるべく実家暮らしを続けるべきだと多くの人に勧めたいと思っています。
実家暮らしに「自立してない」と言う邪悪な田舎者のウソを論破① 金銭負担
実家暮らしの都会出身の人に対して、田舎の人が「自立していない」と言う理由は大きく分けて2つあります。
まず、一つ目は、金銭的に実家暮らしの方が負担が少ない事です。
実家に暮らしていると、家賃が不要ですし、食費や光熱費だって、親持ちの事だってあるでしょう。
それに対して、東京で一人暮らしをするとなると、最低でも月に6〜7万円のコストは回避できないと思います。
だから、東京で一人暮らしをせざるを得ない環境にいる人は、同じ給料なのに「実家暮らし奴は親の援助を受けていて甘えている」と嫉妬しています。
ですが、冷静になって考えて欲しいのですが、親は実家暮らしの子供に対して、いったい月に何万円の援助をしているのでしょうか?
実家の親の援助額は実は少ない
特に持ち家の両親の場合、子供がどこに住もうが、同じ家に暮らすはずです。
だから、社会人の子供が実家に暮らそうと住居費に関して、親の財布の現金を使用するような事にはなっていないと言って良いでしょう。
事実上、光熱費や食費、そして家事を手伝ってもらった労働力の援助しかされていません。
そして、20代とかで激務に追われていれば、食事だって1日3食、全部家で食べているわけでもありません。
だから、親が子供にしている金銭負担額を割り出せば・・・!?
ほとんど家に帰れないような激務の人の場合、月に1万も行かないような微々たるケースも多々あるでしょう。
そして、それぐらいしか親には金銭負担させていなくても、それ以上のお金を親に渡しているケースもあるでしょう。
そういう場合は、親としても子供が実家にいなければ手に入らない小遣いを手に入れられるので、まさしくwin-winの賢い状態です。
そんなwin-winな関係を「甘え」と罵るのは、経済センスがゼロの馬鹿か、自分より恵まれた人への嫉妬心としか言えないと思います。
地方の人が都内の大学に進学した場合の援助額
そんな、都会のwin-winな実家暮らしの仕組みを、「自立していない」と批判する東京在住の地方出身者の多くは、東京の大学を出ていたりします。
つまり、学生時代の経済力が無い時代に、親の金銭で一人暮らしをしていたわけです。
大学生だと言っても、都内で1人暮らしをするとなれば、月に5〜6万前後は必要だと思います。
それを4年間に換算すれば、300万円近くなるわけです。
では、実家に暮らすことで親から月に2万円の援助を受けている社会人が、300万円の予算で実家に何年暮らせるかといえば・・・!?
10年以上という計算になります。
そういう計算をすると改めて、実家暮らしを「自立していない」と罵る地方出身者は・・・!?
常に、自分が誰よりも得をしていないと気が済まない、人間的なクズなんだろうなと思ってしまうわけなのです。
実家暮らしに「自立してない」と言う邪悪な田舎者のウソを論破② 家事などについて
次に、都会出身者の実家暮らしが気に食わない、田舎者の人が文句をいうのが、「実家暮らしだと家事をしなくても良い」という事です。
でも、そんな批判も、ちゃんちゃらオカシイとしか言いようがありません。
確かに、実家暮らしをしている人は、一人暮らしをしている人に比べて、炊事・洗濯・掃除などの経験は明らかに少ないと思います。
でも、実家暮らしの人は、一人暮らし歴が長い人より、集団生活のルールに従うという事には慣れています。
例えば、1人暮らし歴が長い人って、集団生活には妥協が必要だっていうのを、完全に忘れている人がいますよね。
だから、あまりに一人暮らし歴が長い人が結婚して、配偶者と生活しようとすると・・・!?
自分のルールに配偶者が従わないからと、腹を立てて離婚なんてケースをよく聞きますよね。
そういうのを聞くと、自立の成れの果てがそれですか!と笑ってしまいます(笑)
その人だって、社会人になってからも、実家で集団生活を続けていれば、ワガママ放題の生き方は出来ないので、結婚も上手く行ったんじゃ無いですか?なんて思います。
とにかく、世の中のあらゆる物事には、メリット・デメリットがあるわけです。
だから、すべての人がすべき、絶対的に正しいライフスタイルなんてあるわけが無いんです。
それにも関わらず、自分より「楽」をしていそうに見える他人を罵る人は、先ほども言いましたが、嫉妬にまみれた人間のクズだと思います。
実家暮らしに「自立してない」と言う邪悪な田舎者をもっと傷つける事
さて、最後に、都会で実家暮らしの1番大きいメリットを紹介します。
実家暮らしをしていると、一人暮らしをしている人に比べて、いろいろな事がショートカットできます。
例えば、私のやっている放送作家のような職業で言えば・・・!?
駆け出しの頃、家賃も食費も無くても何とかなるので、ギャラがゼロであっても、放送作家業に関わる仕事に時間の全てを割く事が出来るわけです。
一方、東京で一人暮らしをしている人は、家賃と食費は作ら無ければならないので、なんらかのバイトが必要になってきます。
だから、実家暮らしの人に比べると、1人暮らしだと、放送作家として過ごした時間が少なくなるのは明らかです。
よく、芸人さんのビンボー自慢的な話が有名になってますが、それは珍しいから話題になるんです。
放送作家をしていて肌で感じますが、自分の目指す世界の仕事に1分でも時間を割ける環境にいた人が有利なのは明らかです。
だから、私は一人でも多くの人に、嫉妬深い田舎者に足を引っ張られずに、可能であれば社会人になっても実家暮らしをするべきだとオススメしたいです。
韓国・台湾人との参考になる会話
時々、韓国とか台湾の人と飲んでお互いに酔っ払ったりすると、冗談で「日本人は兵役が無いから甘えている」というような事を言われたりします。
確かに、徴兵制がある韓国人や台湾人の成人男性は、日本人よりも体格が良い人が多かったりしますし、自分に自信を持っているような人が多いですよね。
だからといって、「確かに、戦後の日本人は軟弱になったから、軍隊を復活して、すべての国民を厳しい環境に一時的に置くべきだ」って思う人は、ごく少数でしょう。
どうしてかといえば、生まれた地域が違うのだから、韓国や台湾では不可欠な事でも、日本人にとって必要無い事があって当たり前だからです。
そして、徴兵が無い日本人は、それは、それで大きな得をしています。
兵役が無ければ、人生の若い貴重な時間を軍隊に取られず、教育や社会人の一員として活動できて、個人も国も豊かになります。
それは当たり前で、20代の2年間も職業訓練が遅れたら、それをリカバーするには相当な努力が必要ですよね。
だからといって、国には事情があるのですから、日本人が韓国や台湾人に「徴兵は無くすべきだ」と言うのもお節介ですよね。
だから、私の周りの韓国や台湾人が「日本人は軟弱だ」と話題にするときも、お互いにリスペクトしあっているので、冗談の範囲を超えず、酒の席でのネタ程度の扱いになってます。
この兵役の構造って、私には都会実家暮らし問題と同じ構造だと感じます。
やはり、ライフスタイルっていうのは、その人の生まれた場所や、境遇によって、千差万別だと思います。
そして、誰だって、自分の置かれた状況で、ベストな動きをしようとして懸命に生きているわけです。
だから、必要以上に自分に関係のない他人のライフスタイルを非難するという、お節介で、嫉妬にまみれた痛々しい事は、もう止めたほうが良いと思います。
もし話題にするとしても、酒の席のネタ程度としての価値しかありませんし、都会出身の人は邪悪な田舎者に足を引っ張られずに、実家暮らしのメリットを享受すべきです。