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この本の触りを読みたい方は、ぜひ、私のダイヤモンド・オンラインでの連載をお読み下さい。こんにちは。文章と会話の専門家、放送作家の渡辺龍太(@wr_ryota)です。
元宮城県知事の浅野史郎氏が、「Yes,高須クリニック」というCMを国会議員が陳腐と表現する事は、名誉毀損では無いとミヤネ屋で発言しました。
さらに、高須クリニックを悪徳と表現する事にも、法的に問題がないというような言い方をしていました。
※高須院長が国会議員を名誉毀損で訴えた裁判については、こちらを御覧ください。
それについて、案の定、高須院長は激怒していて、Twitterで、こんな呟きをしています。
明確な名誉毀損です。いまミヤネ屋さんに顧問弁護士から警告しました。浅野史郎様から明日中にお詫びがなければ提訴します。 https://t.co/p9ruOGqi6I
— 高須克弥 (@katsuyatakasu) 2017年7月25日
私は、偶然、ミヤネ屋で、浅野史郎氏が、高須クリニックについて発言する瞬間を見ていました。
そして、私には、浅野史郎氏の発言が、ある種のイジメのように思えました。
そこで、浅野史郎氏が、過去にイジメについて、何かインタビューで話していないかとググってみたら、何だか色々と語っていたので、分析してみたいと思います。
高須院長にケンカを売る、浅野史郎氏のイジメについてのコラム
浅野史郎氏は、2014年の5月に、道徳教育についてというコラムを描いていました。
その一部を、引用します。
「いじめ」というと、短絡的に「弱いものいじめ」と発想しがちだが、いじめられるのは、その生徒が弱いからではない。集団の同質性からはずれる生徒がいじめの標的になることが多い。皮肉なことだが、道徳教育で「集団内の秩序を守り、集団から逸脱するなかれ」と強調することが、いじめを助長することになりかねない。
この文章を読んで、なぜ、浅野史郎氏が高須院長に対して、イジメのような侮辱的な発言をするのかが、とても腑に落ちました。
シンプルに、次の3つの理由だと思います。
理由① 高須先生、高須クリニックが弱いからではない
理由② 美容整形業界が、他の医療業界という集団の同質性から外れている
理由③ 浅野氏の道徳観が「集団内の秩序を守り、集団から逸脱するなかれ」
つまり、浅野史郎という人は道徳心が高く、自分には価値の分からない事に一生懸命になっている人を、根拠もなく非難するいじめっ子という事なのでしょう。
そして、このコラムには、イジメの解決方法について、こんな記述がありました。
いじめをなくすには、教室の集団としての質を高めるしかない。生徒一人一人の個性が尊重される集団であるのか。集団内に自由で活発なコミュニケーションを認める雰囲気があるかどうか。いじめ防止は、いじめる生徒個人の問題というよりは、その教室全体、つまり集団としての問題である。これを道徳教育の中でどう教えるのか。そんなことができる教師がたくさんいるとは、とても思えない。
この文章に登場する、教室を国と考え、生徒を国民、教師を政治家と考えてみましょう。
そうすると、日本国内で、こういうメディアでイジメ的な発言をする人を減らすには、日本全体の集団としての質を高めるしか無いそうです。
そして、日本が国民1人1人の個性が尊重される集団になる必要があるそうです。
しかし、そんな「道徳」を教えられる政治家は、世の中には存在しない、という事になるのでしょう。
そりゃ、今回、イジメのような発言を平然とメディアでする、浅野史郎氏がずっと政治家だったぐらいですから、日本は集団として道徳心が低いのかもしれませんね。
今回、浅野史郎氏のコラムを読んで、色んな事が、とっても腑に落ちました。