アホロ公演画像

先日、主に武蔵野美術大学の学生が所属する『舞台屋アホロ』という、とても面白い舞台を作っている演劇サークルの稽古に参加させてもらいました。

舞台屋アホロ

 

その理由は、私がこの演劇サークルを率いている山口翔平くんと、仲が良いからというだけではありません。

 

メインの理由は、『舞台屋アホロ』の面白さの秘密が知りたいという個人的な興味です!

稽古風景

 

だいぶ歳が離れた学生の人と絡むのは、いろいろと刺激的でした。




 

インプロの演劇稽古をした感想

まず最初に柔軟、筋トレ、発声などの基礎トレーニングをやった後、インプロを使った演劇稽古に入りました。

 

このブログ読者ならお気付きのように、私もインプロには力を入れているので、アホロがどんなインプロを使った演劇稽古をしているのか、とても興味があったんです。

 

動き回ってインプロポーズ

最初にやったのは、スタートと同時にとにかくランダムに部屋を動きまくり・・・!?

 

そして、周りの人が手を叩くと同時に、客席に向かってポーズを決めるというもの。

 

その動きが激しくて、激しくて、1分30秒が1セットなのですが、息が上がるほどで写真を撮るのを忘れました(笑)

 

このゲームを体験してみて

こういう人前でランダムにポーズを決めるトレーニングをやってみて、舞台の上で恥ずかしいとか、緊張するというような精神状態から解放されると感じました。

緊張から解放

 

実際、私も久々の演劇系のインプロでしたので、ちょっと『恥ずかしいな〜』的な緊張感があったのですが・・・?

 

『全力で動き回る!』『誰かが手を叩いたらポーズを決める』という二つの事が脳内を占め過ぎていて、『恥ずかしい』とかを感じるヒマもない感じです。

 

舞台上で、どこか遠慮していたり恥ずかしそうにしている役者さんほど痛々しく見えるので、こういうトレーニングで『恥ずかしさ』を吹き飛ばすのは大切だと思いました。

 

 

設定を決めてインプロ演技

次にやったのが、それぞれの人がキャラクターや関係性を予め決めた上で、即興で芝居を始めるという稽古です。

インプロ稽古

 

現場にいなかった人がこの写真を見ても、私たちが何をやっているのか分からないかもしれませんね(笑)

 

気になる方はぜひ、アホロの公演を生で見ていただきたいものです!

 

さて、私はなぜか、パキスタン人のカレー屋さんとか、そんなオリエンタルな設定をいろいろ周りからいただきました。

 

このゲームをやってみて

以前、『会話が続かない人が意識すべき、たった1つのシンプルなこと』という記事で、会話には『目的』がないと成立しないと書きました。

 

やはり、こういう即興の芝居をやると、それを改めて身にしみて感じました。

 

店員と客だったり、上司と部下だったり、いろいろな設定をやりましたが、やっぱり『何で会話をするのか?』という事がクリアになっていないと演じられない感じでした。

 

こういうトレーニングを続けると、台本のある芝居をやる時も・・・!?

 

『自分の演じているキャラクターには、何故このセリフがあり、こういう行動をしているのか?』というの意識する習慣ができると思います。

 

 

何も決めずにインプロ演技

最後に、全く何も決めずに、いきなりインプロで演技を始める練習をしました。

 

設定を決めてやるインプロよりも難しいのですが、全てが即興で偶然生まれるアイデアから劇が始まるので、うまくいけば、より面白いものが出来ました。

 

設定なくインプロで演技をしてみて

これをやるには、一緒に演じている人が、『どんなアイデアを周りに投げかけているのか?』というのに、とても敏感になる必要がありました。

 

ちょっとした言葉の片隅から、例えば『相手は、自分の演じるキャラの母親という事で演技を始めたのかな?』とか、そういう事を察しながら演じていきます。

聴く力イラスト

 

そういう言葉の隅々まで注意を払うという習慣が出来ると、台本の芝居をする時の理解力が飛躍的にあがると思います。

 

また、ビジネスマンがインプロを学ぶ場合は、ここまで演劇的な事までは踏み込まない事も多いですが・・・!?

 

そういうインプロの考え方は、お客さんの言葉の隅々まで聞き、その人がどんな人で、どんな事を考えているのかを瞬時にキャッチする『聴く力』を鍛えるのに最適だと改めて思いました。




 

演劇サークル『舞台屋アホロ』が面白い理由

今回、こうやって『舞台屋アホロ』のインプロを使った演劇稽古に顔を出してみて・・・。

 

アホロが面白い理由が、少しだけ見えたような気がしました。

アホロ公演画像

 

特に私が重要なポイントだと思ったのが、この3つです。

 

1、メンバーが遠慮なくアイデアを出している

2、メンバーがお互いのアイデアを尊重し、否定しあわない

3、山口くんのリーダーシップが良かった

 

1と2に関しては、インプロの稽古などをやっている事で、自然に身についたんじゃないかなと勝手に推測しています。

 

やっぱり、タレントでも役者でも何でもそうだと思いますが、人前に出て何かをする人が怯えていると、本当に見苦しくなってしまいます。

 

インプロを通じて、その『怯えた感じ』をメンバーから、完全に取り除いていた山口くんのリーダーシップはさすがだと思いました。

 

さて、この舞台屋アホロは2016年10月にも、新作舞台を発表するそうです。

 

きっと面白い舞台だと思うので、東京在住の方々はぜひ見に行って見てください!




 

まとめ

武蔵野美術大学の学生が中心となって活動している、『舞台屋アホロ』の稽古に顔を出してきた。

 

内容は主に、インプロを使った演劇稽古。

 

最初にやったのは、動き回ってポーズを決める稽古。

 

次にやったのは、設定を決めてインプロで演じるというもの。

 

最後にやったのは、全く何も決めずに即興で演技をおこなうもの。

 

そういう演劇稽古に参加した事で・・・、

 

1、メンバーが遠慮なくアイデアを出している

2、メンバーがお互いのアイデアを尊重し、否定しあわない

3、山口くんのリーダーシップが良かった

 

という、舞台屋アホロの面白さの秘密が、少しだけ分かったような気がした。