インプロビゼーションアイキャッチ

以前に、インプロの意味を理解しよう!即興力は人生を変えるという記事で、主に演劇を中心としたインプロビゼーション(インプロ)についての詳しい説明をしました。

 

なので、今回は、音楽やダンスなど、演劇以外を中心に、インプロビゼーションが何であって、どんな所で使われているのかを、まとめたいと思います。




 

インプロビゼーションの辞書的な意味!
アドリブとは何が違う!?

まず、インプロビゼーション(Improvisation)とは、日本語で『即興』という意味の英単語です。

 

そして、インプロビゼーションという言葉は長い単語なので、略してインプロと呼ばれています。

 

つまり、Mr.Childrenとミスチルが同じように、インプロビゼーションとインプロは全く同じ意味なのです。

 

それを理解した上で、wikipediaの説明を見てみると・・・!?

即興(そっきょう、英: Improvisation)は、型にとらわれず自由に思うままに作り上げる、作り上げていく動きや演奏、またその手法のこと。

インプロヴァイゼーション、アドリブともいう。

ただしインプロヴァイゼーションとアドリブを厳密に区別する者もいる。一般には、音楽・ダンス・演劇の世界において使用される語。

wikipedia

 

インプロビゼーションという単語は、主に音楽、ダンス、演劇で使われる単語で、同じ即興という意味のアドリブとは違って使用されるとも書いてあります。

 

実は、この違いは、とても大きいので、次の章でがっつり説明します。

 

 

インプロビゼーションとアドリブの違い

演劇に関しては、インプロビゼーションとアドリブの違いだけでなく、エチュードという単語との違いもきになる所ですよね。

 

その点については、先ほど紹介した、インプロの意味を理解しよう!即興力は人生を変えるという記事で網羅しているので、そちらをご覧ください。

 

という事で、今回は、特に音楽における、インプロビゼーションとアドリブの違いについて説明します。

 

ざっくり言うと、インプロビゼーションは、全く何も決まってないところで、自由に演奏するという感じです。

 

そして、アドリブは決まった曲の中で、自由に即興でアレンジして弾くというような感じです。

 

フルート奏者の人がブログで、インプロビゼーションとアドリブの違いについて、こんな例え話をしていました。

 

絵の世界で言えば、即興演奏(インプロビゼーション)は何も描かれていない真っ白のキャンパスに絵の具をぶちまけて作る抽象絵画のようなイメージです。

一方、アドリブは既に輪郭線が描かれている塗り絵にクレパスで色を塗っていく作業、あるいは規則に従って作る幾何学模様やデザインのイメージです。

フルート(超)練習法!吹き方・音楽理論・情報など・・・

 

そんな何もないところから、急に曲を演奏する事が可能なんだなと驚いた人もいるでしょうが・・・!?

 

実は、偉大なクラシックの作曲家の多くは、かなり、インプロビゼーションを活用して曲を作っていたそうなのです。

 

大作曲家の多くは即興演奏の大家であった。バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、ブルックナー、シェルシ、ショスタコーヴィッチ、メシアンなどがそうであり、実際の創作活動に大きく影響を与えたと考えられる。

ウィキペディア(即興演奏)

 

そして、そういうクラシック音楽のインプロビゼーションな演奏は後世に受け継がれていて、今でも、教会のオルガンなどは即興で弾かれる事も多いそうです。




 

インプロビゼーションと言っても、ルールが無いわけではない

こうやって、インプロビゼーションはアドリブと違い、全くルールが無い所で演奏をしていると言うと、ちょっと誤解が生まれるかもしれません。

 

実は、ルールが無い所の演奏とは言っても、実は演奏者が、短いフレーズや、進行コードを覚えているからこそ、インプロビゼーションが成立するのです。

 

分かりやすく言うならば、空手の達人とかが、普段、パンチなどの型を練習しているから、即興で相手と戦えるというような事です。

 

そして、クラシック音楽でも使われていたインプロビゼーションは、ジャズでも多く使われました。

 

その影響で、さらに、ロックや現代音楽でも、インプロビゼーションはかなり多様されているのです。

 

だから、僕は主に演劇のインプロビゼーションしかやっていないので、音楽についての断言は避けますが、インプロビゼーションは習うより慣れろで、誰でも習得できるのです。

 

 

インプロビゼーションはダンスに多様される

インプロビゼーションは、ダンスでも使う言葉です。

 

いきなり踊れと言われても、普通の人は踊れませんが、ダンスのステップをいくつか覚えてくると、インプロビゼーションで踊れるようになります。

 

そりゃそうですよね!クラブに行くのに、振りを作って踊っている人は、ほぼいないはずです。

 

なので、世界各地の民族ダンスというのは、インプロビゼーションだったりする事が多いのです。

 

そして、我らが日本の日本舞踊なども、かなり即興感覚が必要とされるようです。

 

また、ダンスというよりは演劇ですが、能は昔は全て即興で演じられていたそうです。

 

ちなみに、能の話題がでたので、ついでに演劇情報ですが、コメディを中心に、映画やテレビなどもインプロビゼーションで撮られた作品は多いようです。

 

海外のコメディだけでなく、日本のテレビだってそうです。

 

例えば、ドリフのコントなどは綿密に台本が練られていましたが、ひょうきん族のコントは、インプロビゼーションと言えます。

 

たけしさんや、さんまさんは、カメラを長く回して、何回も即興でコントをやって、その一番面白かったテイクを使うという手法を採用していたそうです。

 

ここまで知ると、いちいち、日本人がインプロビゼーションとか、そんな英単語の定義を気にする必要は無い感じですよね。

 

もう、ただ即興とさえ、理解しておけば良い感じです!




 

まとめ

インプロビゼーションという、やや、謎な響きの英単語についての解説をした。

 

直訳すると、即興という意味。

 

いろいろと定義があって、アドリブという単語とは使い分けられている。

 

そして、インプロビゼーションの歴史は古く、クラシック音楽から現代音楽まで、あるいは日本舞踊・能など、ありとあらゆる所で使われている。

 

はっきり言って、いちいち横文字にする必要はなく、インプロビゼーションの一言でも良いではないかと思うぐらい、そんなに複雑な単語ではない。