雑談の上手い人の人生が、全て上手くいくわけではない
雑談が下手だと悩んでいる人は、思いのほか、多くいます。しかし、そういった悩みを持っている人を他人が見た場合、全く問題が無いどころか、むしろ、雑談が上手い人に見られる事すらもあります。
そうなる理由は、雑談は目的がはっきりせず、正解も不明瞭だからです。
まあ、”雑談”ですから、目的が無いのは当たり前なんで、「つまり、どういう事?」と思った人もいるのではないでしょうか。
このように物事の把握が難しい時には、極端なパターンに落とし込んで考えれば、すぐに分かるので、考えてみましょう。
雑談の目的を理解するための極端な例
例えば、気になる異性と雑談をしたとします。その結果、全く話が盛り上がらず、何の進展もなく終わってしまったとします。そうなった場合、「今回、雑談で失敗したな〜」と反省し、雑談にコンプレックスを抱くかもしれません。
しかし、気になる異性との関係が、進展しなかった理由は、雑談だけにあるのでしょうか?そんな事は無いはずです。
自他共認める、雑談の上手な人だって、異性関係が100 %上手くいっているなんて事はありません。
この例を引き合いに、私が何を言いたいかと言うと・・・!?
雑談が上手い人を誤解してませんか?という話です。別に、雑談だけで、何でもかんでもうまく言っているわけでは有りません。また、何かがうまく行かないからと、雑談などのトークのせいばかりにしても、あんまり、意味がなかったりする事も多いという辛辣な話です。
雑談の上手い人は、自分の雑談に満足している人
さて、ちょっと屁理屈みたいな話をしてしまいましたが、私の定義では、どういう人が、雑談の上手い人なのかをお伝えします。
それは、特に、話し相手に煙たいと思われることもなく、かつ、自分の雑談に満足している人と言えます。
別の言葉で言えば、「自分の会話力って、こんなもんだろう!」と、良い意味でプライドを捨てて、自分の短所を受け入れて、長所に注目しようと思っている人だと言えます。
会話が上手と思われている、テレビで活躍するタレントの方々も、別の職業に就いていたら、同じ話術を持っていても、「会話が下手」と思われているかも知れません。ですから、雑談の上手い下手なんて、自分が、どう自分自身をジャッジしているかに、かなり依存していると思って間違いないと思います。
だから、必要以上に、雑談力に一喜一憂する必要は無いのです!
雑談の上手い人は、お互いのキャラクターを把握する
そうはいっても、雑談にコンプレックスを全く感じないで生きている人が、メンタル面意外に、1つだけ共通に使っているトーク術的なテクニックがあります。ですので、それを最後に、紹介します。
それは、雑談の上手い人が、雑談を「お互いのキャラクターを把握する場」だと考えているという事です!
つまり、雑談中に必要なのは、目の前の話題に対して、雑談の参加者が、どんなリアクションを示すのか。それを、お互いに把握するだけで十分なのです。
もし、雑談が盛り上がらなかったら、「この人(相手)は、こういう話題では盛り上がらないキャラクターなんだ」と理解しておけば良いだけで、気にする必要はありません。ましてや、「私が、盛り上げなくては!」と、自分に過剰に負荷をかける必要もありません。
その辺り、こちらの私の著書で詳しく書きましたので、一部を抜粋して紹介します。
たとえば、一緒に大掃除をやるというだけでも、きっと次のようなパターンが出てくる はずです。
・「めんどくさいな〜!」と言いながら、しっかり掃除する人
・掃除のコツを人に教えたがる人
・「早く終わらせよう!」と張り切る人
・黙々と集中して掃除をこなす人
このように、その姿を見るだけで、相手のキャラクターがすぐにわかってしまいます。
キャラクターが判明してしまえば、雑談は簡単になります。 「めんどくさい!」と言いまくる人には、「そうですね。大変ですよね! あー、私も疲 れた!」と返せば、雑談が盛り上がりそうなことは、容易に想像できます。
(出典)雑談がおもしろい人、つまらない人
この掃除の例のように、相手のキャラクターを受け入れて、「その気持ち、分かりますよ!」と共感し、その上で、自分のキャラクターはこうですと、教えるだけで雑談は十分です。
雑談が上手くなりたいと、大それた自分を想像するのは辞めて、この程度で良いので、相手のキャラクターを把握して、その上で、相手と苦痛なく、雑談をしながら時間が過ごせればOKと思ってみて下さい。
例文を引用した、先程の本には、より詳しく、雑談のやり方・コツを紹介しているので、ご興味の湧いた方は、ぜひ、目次だけでも見てみて下さい。
というわけで、今回は、雑談の上手い人なんていうのは、自分の心の持ちようである可能性が高いですという話でした。
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